忘れられないサバキ研究の時間・・・
空手道場には少しずつ見学者や体験入門者が訪れ一緒にひと汗掻いて空手稽古を楽しむ姿が見られます。
彼方此方の道場を見学し、サバキを学べる道場を真剣に探しやって来る若者や親子も居ます。
親子のお父様は伝統派空手有段者や柔道経験者だったりします。
先日、地方から転勤して来たサバキ系空手経験者は30分程度、3種類のサバキ体験稽古だけで入門を決断しました。
単に動き方を注意するのでなしに動き方・考え方の違いを紐解く様に同じ目線で一緒に並びお互いに確認する要領で稽古します。
私は度々、道場で説明するのですが本やビデオを真似ただけの絵に書いた餅を幾ら繰返しても身に付くのには時間が掛かり動きにムラがあります。
稽古後にちょっとでも残り個別の研究会でその日、稽古した内容の一部を限られた時間内に凝縮した内容で対人稽古、或いは相手が居なければ相手を想定してサンドバックで技術を追究することを大切にします。
お互いのタイミング・間合いの捕り方、長所短所、無駄な動き、隙が手に取る様に分かり最後はスパーリングで雑に速く遅く、丁寧に遅く速く、感覚を適度に慣らします。
「時には何も考えず、ガムシャラ動く練習と雑でなく一つ一つ確めながら正確に動く練習が必要なんよ!」と松山時代よく聞かされたものです。
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蹴りのカウンターに合わせフックと肘打ちを同時に打ち抜いた技法。
私は松山当時、バイト帰り會館駐車場隅へ¥4,500で買ったオンボロ自転車をキーコギーコと漕いで近道し通り掛かりました・・後ろから感高い声が聞こえたのです。
「オ~ィ、○○止まれ・・帰ってもすること無いやろ!今、凄いことやりよるんよ。丁度よかった・・お前、このサバキ見てどう思う?他人にはシークレットじゃけん。」
芦原英幸先生は玄関横駐車場や事務室前ロビーで職員と外国修行生相手にサバキ
や武器術の理論・技術を何度も何度も納得する迄、繰返し全ての動きを絵のプロフェッショナルな職員が素早くスケッチし、芦原先生は細かな重要ポイントを先の尖った鉛筆でメモ紙に走らせ、次々指示する技術を職員と外国修行生は代る代る炎天下の中クタクタに成りながら研究は暗くなるまで続きました。
今も熱くなりながら研究して居られた姿を目の当たりしたことを忘れません。
凄い貴重な状況で学ばせて頂きました。
鍛練は続く・・・