一緒にご馳走するけん・・・
松山時代はバイトで生活費をまかなうのがやっとでした。
正月休みは職員の先輩方や全国からの修行生も故郷へ帰りました。
Hideyuki Ashihara
リー・チョンは、もちろん故郷へは帰れませんでした・・・金銭的に全く余裕なし。
2日からはバイトへ走り、空っぽの寮へ戻ると何だか、わびしい気持ちに打ちひしがれ
「地上最強のカラテ」を見てモチベーションを上げたものです。
3日の夜はバイトで疲れてコタツにてウトウトしていると一本の電話がジ~ンジ~ン!
「はい、芦原會館寮です・・・オッ、オス、オス」
「俺だよ、アシハラだよ・・お前、其処で何しちょるん?正月帰らなかった?」
「オス、帰りませんでした。」
「何だよ・・云ってくれれば呼んだのに~これから来よるか?一緒にご馳走するけん。」
「オス、ありがとうございます。バイトあったので正月帰ることが出来ませんでした。早朝からバイトあるのでご迷惑掛けれません・・・オス」
「そうか?また、何かあったら電話くれ・・ご苦労さん・・ガチャ!」と稲妻の如し早口のお電話でした。
疲れが一瞬にして飛び立った出来事です。
飛行機代も汽車賃もご馳走も無く、お腹は空いてましたが芦原館長のお言葉だけ
ありがたく頂きました。
人生の鍛練は続く・・・